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TOPコラム物流センターとは何か

公開日: 2023/09/01

物流センターとは何か

供給主導から消費主導の時代へ

物流ということを考えた場合、いかに効率化するかが重要ポイントになってきます。生産・販売者から消費者まで輸送することになりますが、個別に対応を続けていくだけではいつまでたっても効率化しません。そこで、大きな対策となってきているのが、物流センターです。中心としての意味を持つことになりますが、その機能を考えると、ハブということになるでしょう。

航空業界でハブ空港と呼ぶことがありますが、これは焦点となる部分を指します。商品はハブに集められ、必要なところに必要な方法で輸送されていくことになれば、効率が上がる場合があります。そのために、重要な機能を担っているといえます。

物流センターといった存在は、実は昔はほぼない状態にありました。なぜなら、実際に生産している工場がその機能を持っていたからです。ですが、現在のようなものではなく、ものを動かすという機能しかなく保管ということでは、今ほどの機能は持っていませんでした。こうしたことも、すべて流通という枠組みの中に含まれると考えられていた時代ということもあるでしょう。

不完全というよりも、必要であるとは考えられていなかったといえます。供給側主導であり、ものを作れば売れるという時代だったこともあります。それが、時代の変化とともに販売する能力がなければ売れなくなり、顧客が購入したいと思うものしか売れなくなっていきました。これが、流通から物流ということを独立させ、現在のようなかたちになったといえます。

機能の集中化が生んだ物流センターの誕生

昨今、生産拠点が国内にとどまらず海外に移っている理由は、輸送コストをかけたとしても海外の人件費がとても安いことが挙げられます。結果として、安価に商品が出来上がるようになりました。そのため、大量に「モノ」が作られるようなりましたが、そうなると、大量の荷物を保管するための倉庫が必要になり、さらに仕分けして必要なところに出荷する機能が必要となります。大量の商品があることで、個別で対応していたことが実際にできなくなっていってしまいました。ですが、この方法が効率的だったと判明し、国内工場で生産されたものも、個別で輸送させるという機能を一カ所に集約していきます。物流に高いレベルが要求されていく中、個別に対応するよりも、集中させた方がコストも下がり効率化することがわかった現在、たくさんの物流センターの誕生へとつながっていきます。

本来であれば、生産と消費をつなぐことが一番単純です。これがうまくできなくなったことで、カバーしなければいけなくなったともいえます。さらに、アパレルのように、生産と消費の時期が大きくずれるようなものになると、在庫として抱えなければいけません。消費者の動向を考えれば、1枚単位の小ロットでしか購入しませんが、生産サイドから見れば効率とコストダウンのため大ロットで生産します。このギャップを埋めるためにも、物流センターの機能は、非常に有効だったといえるでしょう。
さらに、個別梱包など加工機能も持たせることができ、アパレルにとっては便利で重要な存在となりました。この機能は、ピッキングというかたちにも進化しています。消費者は1つ2つのものが、いろいろとほしいというのが基本です。企業はさまざまなものを大量に作りますので、個別に選び梱包加工しなければいけなくなりました。それを物流センターに持たせることができたというのも、大きな影響を与えたといえるでしょう。

時代はアウトソーシングへ

現在の物流センターには、さまざまな機能があります。入荷から始まり、商品を保管し、必要に応じながら加工して出荷するのが基本です。この流れを統括して管理していかなければなりません。在庫管理につながる部分ですが、倉庫管理システムがどんどん進化していったといえるでしょう。
さらに、ピッキングなどの作業を効率化するということが考えられました。少しでも効率化することで、出荷を早めることができるようになるからです。これがロケーション管理で、ロボット化まで進んでいます。その結果、自分たちがものを探さずに済むという時代まで来ているといえるでしょう。

実際にそこまでの機能は必要ないとしても、これを自分たちがおこなうとしたら、相当な手間と時間がかかることがわかります。それならば、物流センターは自社の管理から切り離し、アウトソーシングをするという選択肢が出てきました。専門化させたほうが効率が良く、自社の負担を減らし、経営をスマートにすることができるからです。物流センターとしても、複数の商品を扱ったほうが効率が上がり、倉庫としての機能も生かせる場合があります。余っているスペースをうまく活用することができますし、倉庫管理システムも流用することができるからです。だからこそ、必要になったときには、自社で抱えるのではなく、うまくアウトソーシングすることが求められるようになったといえるのです。

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