物流という業種の中でかかるコストについて理解しよう
コスト削減は輸送、管理いずれにも大きな問題
普段何気なく購入している商品には、たくさんの人の手が関わり商品として店頭に並んでいます。
商品が作られてそれが私たちの元に来るまでには、商品をデザインする人、それを作る人、検品する人、さらに梱包して輸送するなど、とにかくたくさんの課程をクリアしていく必要があります。
物流については現代、物の梱包から在庫管理、さらには出庫、輸送などをトータルで行う業者も多くなり、その分、ミスやトラブルなども起こりにくくなっているケースもあります。
商品数が多いものや、多種類があるものなどについては、専門分野を設けるなどしてチェックを厳重に行い、誤出荷などがないように考えなければならず、こうしたことを全てクリアしていくと、かかるコストはかなりのものとなってきます。
このコストは、販売を目的として作られた製品や商品を出荷し店舗などに輸送する輸送費、さらに倉庫などで在庫管理などを行う保管費用、荷造りするための荷役費用、梱包費用、その他もろもろの費用がかかります。
物流関連の仕事をされている経営者でも悩んでいるこのコストの問題ですが、当然荷主にとってもどのように抑えていけばいいか模索しなくてはいけない問題です。
海外で商品が求められることも多くなり、輸出収支について円高になればかなり圧迫されることになります。国内では商品について常に競争が付きまとうので、商品の売れ行きが減少すれば売れ行きのいい外国での販売に力を入れたいところです。
しかし海外へ商品をより多く出していくためには輸出収支を見直し、収支改善を行っていくことが必要となります。
今まで全くこうしたことに取り組んでくる必要がなかった業界でも、コストをどう減らしていけばいいのかと改善について考える企業が多くなっています。
コスト削減に消極的だった企業も削減に乗り出している
一般的な販売業者の販売費や一般管理費などを確認してみると、人件費に費用がかかっているということ、また家賃にも大幅な費用が必要となっていることなどが挙げられますが、それに加えて物流費がかなり掛かっていることが問題です。
こうした費用については必要不可欠なものとして多くの企業が問題として考えていなかった、削減について取り組んでこなかったという点も挙げられます。
なぜ削減について考えなかったのかというと、今まで通りの方法で流通していたものを大幅変更した場合、納品などにトラブルが発生するのではないか、他の部門に問題が及ぶのではないか、さらに削減をしたくても経費という問題について専門的すぎて分かりにくい、また自分たちの流通について、費用がかかりすぎているのかどうかもよく分からないというさまざまな理由があります。
しかし、効率よく経営するために削減を考えなければならない部分として、物流費がクローズアップされるようになり、内容が分かってくると、これは自社についても削減できる費用がかなりあるのではないか?と注目されるようになったのです。
経営戦略を考える時、削減できる費用にこうした分野が出てきたことで、今まで消極的だった企業も、この問題についてより深く取り組もう、知らなければならないと考えるようになりました。物流のコストについては削減課題として、現代多くの企業が取り組み、何をどのようにしていけばいいのか、専門家を交えて本格的に取り組むようになっています。削減できる部分があれば、それが各分野へいい方向につながっていくように、しっかりと問題解決に動くべきでしょう。
物流コスト削減に積極的な態度で臨む
物流という業務の中で多くの経営者が悩んでいることとして、経費が掛かりすぎるということ以外、検品などの作業に時間と人材がかかりすぎて無駄な状態、大量に返品された場合など慢性的な人手不足で対応できない状態、さらにピッキングによるミスで誤出荷となり問題が大きくなってしまった、今のシステムではこれ以上向上させることが限界など、様々な事が挙げられます。
「昔ながらのやり方の方が間違いがない」ということで、新しいシステムを導入せず、扱う商品数だけが増えていくと、次第にさばききれない、人員がいないと作業が滞るという問題が出てきます。
早くからこうした問題に取り組んできた企業は、チェック機能などにも、在庫管理などにも先進的なシステムを取り入れ、人材不足となっても対応できるように、先手を打って、トラブルを回避してきています。
現在、コストについて問題があると感じていても、実際にどの部分が問題になっているのか、わからないという経営者も多いので、こうした場合、専門家の力を借りて、まず業務の無駄となっている部分を探し、その無駄を削除するか、効率よく動けるようにしていくか、様々な事を考え実行すると良いです。
かかりすぎる費用をなんとか抑えたいとただ思っているだけでは、取り残されていく可能性も強いので、まずは知ること、費用を削減できる所、費用を削減してどのような効果があるかなどを細かく専門家と一緒に知る事から始めるといいでしょう。物流コストの削減がしっかりできるようになれば、今まで無駄と思ってきたことや、足りないと思ってきたことについてもうまくまとまっていく可能性もあります。