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公開日: 2015/10/19

カメラマンインタビューその3「カメラマンを選ぶということとは?」

カテゴリ:EC通販業務について

ーーー前回のカメラマンインタビューその2の続きーーー

(記者)「この前ウェブデザイナーの面接をしたときに、同じような事を言っていた応募者の方がいましたね。大阪はイチロークラスを求めるって(笑)。第一線の空気感に触れられているという事で弊社としても心強い存在です。話は変わりますが、カメラマンってご自身の作品を撮ったりするのですか?」

(カメラマン)「昔はやっていましたね。今も本当はやらないといけないのですが、やらなくなってきた理由がありまして。それはですね、昔は“こういう仕事がしたいな”っていうフラストレーションがあったんですが、ある程度こうスタイルが確立して気に入ってもらえる数が増えると、わざわざ作品撮りする必要がなくなってきました。“○○さんにお願いしたらばっちり合う”、“今回は○○さんと真逆のイメージだから別の人に”、というクライアント様が増えた。180度違うことをすることがなくなってきた。そういう意味では、日々の撮影が作品作りになってきたんだと思います。本当はもっとしないとだめなんですが、、、(笑)」

(記者)「すでにスタイルが確立しているという事ですね。今までで撮影された中のベストな写真を見てみたいです!」

(カメラマン)「こんなん言ったらあれですけど、僕の仕事はクライアントの評価次第です。僕自身、自分に対する評価はないんですよ。カメラマンにはポジティブ思考な人とネガティブ思考な人がいるのですが、僕はどちらかというとネガティブ思考です。一度たりとも、良い写真がとれたと思ったことがない。」

(記者)「それは尊敬しているカメラマンの作品と比べてといった感じですか?」

(カメラマン)「そういう感覚でもありますね。僕以外のカメラマンの作品はみんなカッコよく見えます。とんでもない人もいますけど、、、(笑)。自分の写真に1回も成功したことはありませんね。撮影が終わったな、って達成感はあっても満足感はない。良い写真が撮れたと思ったことは一度もない。だからこそクライアント様から好評だった場合に初めて、“あぁ、良かったのか”と気づくという感じです。」

(記者)「撮影が終わると自分の手から作品が離れてしまう感覚でしょうか?」

(カメラマン)「そうなんですかね。といあえず仕事として、《クライアント様にとって》と《僕にとって》のイメージが違う。やりたくない仕事はやりたくない。ましてや、“こういうテイストの時には呼んでください。”実際にはそんなこと言いませんけど、そういうスタンスを持っています。そこまで言いながら自分の写真に自信なんかなくて、、、目指していきたいところはあるんですよ。年齢を重ねるとまた、変わるかもしれませんが、現時点ではそうですね、、、やりたいことだけ専念して仕事になるか試して失敗したらまだ回収できる歳だと思っています。もう40を超えると成立しないけどギリギリかもしれません。20代でこんなこと言ってたら単に生意気な奴かもしれません。でも僕の歳は一番中途半端で、それがね、通る部分があったりする。もっと上の人には生意気に見えているかもしれません(笑)。自分で自分を奮い立たせているところがありますかね。」

(記者)「日々葛藤されているのですね、、、私のお知り合いの日本のトップのスタジオミュージシャンの方も何でも弾けるお方ですが、やっぱりご自身のプレイを全面に出されています。譜面を渡してもそうそう、簡単にその通りには弾いてくれません(笑)。でも、そのプレイが曲に、ライブにどうしても必要だから頼むしかない。究極はそこかもしれませんね。」

(カメラマン)「そうですね。カメラマンのトップの人も結局そこですね。」

(記者)「アーティストってことかもしれませんね」

(カメラマン)「ただね、ハナからアーティストになろうとしちゃう若い子もいますよね。アーティストは多分、自分でなろうと思ってなるものではない気がします。評価されて、天狗になってワガママになって結果的にアーティストになったんじゃないかなと思います。」

(記者)「必要とされてはじめてってところですもんね。では最後にお使いの撮影機材を教えて頂けますでしょうか?」

(カメラマン)「そうですね。えーっと、、、」

ーーー次回カメラマンインタビューその4に続くーーー

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