固定ロケーションとフリーロケーションの違い
物流倉庫でのロケーション管理には「固定ロケーション」と「フリーロケーション」と呼ばれる2つの手法があります。本日はその2つのロケーション管理についてメリット・デメリットなどの特徴を含めてご紹介いたします。
目次
まずはじめに
ロケーションマスタ
まずはじめにWMS(倉庫管理システム)でロケーションマスタというものを用意する必要があります。ロケーションマスタを作ることで、ロケ毎に「固定ロケーション」なのか「フリーロケーション」なのかを設定することができます。「固定ロケーション」ではもし万が一、登録された商品の在庫がなくなってしまってもロケ登録を抹消せずに残すのに対して、「フリーロケーション」では登録された商品の在庫がなくなった時点でロケ登録を抹消し、次の商品の登録を可能とします。
ロケーション管理の種類
固定ロケーション(固定ロケ)
「固定ロケーション」というのは1つの商品を決められた固定の1つのロケーションで管理する方法を指します。商品と保管場所が固定されていることからシンプルな管理方法であることが特徴です。メリットとして「固定ロケーション」で管理された商品は、その在庫が無くなってしまった場合でも、ロケ登録を消さないため、棚に商品が無い場合は在庫切れであることが一目でわかります。その反面デメリットとしては、商品の在庫が無い間は、その保管スペースが無駄になってしまう恐れがあります。
商品のロット管理が不要な場合や、頻繁にロケーションの見直しをする必要が無い定番商品の場合は、このシンプルで分かりやすい「固定ロケーション」で管理される場合が多いです。
フリーロケーション
商品の入荷やロット、消費期限などある一定の単位をもとに1つのロケーションにその都度、登録する管理方法を「フリーロケーション」と言います。食品はもちろん、アパレルや雑貨など取り扱い品目が多く、商品の入れ替えが激しい場合に活用されます。商品の在庫が無くなった時点で登録を消し、別の商品を新たに登録可能とすることで、商品の保管スペースを流動的かつ有効的に活用できます。
「フリーロケーション」による管理は作業効率や保管効率を上げることができるメリットがある一方で、注意点があります。もし万が一、入庫時に間違ったロケーションを登録したり、登録そのものを忘れてしまうとロケーションの在庫数が狂ってしまいます。その結果、商品が見つからないといった問題や、引き当てが掛からないといった問題が発生する可能性があります。そうならないためにも、実際に入庫したロケーションと商品とを紐付けるため、無線端末による入庫登録は必須作業と言えます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
次回は「フリーロケーション」にフォーカスを当て、フリーロケーションの具体的な活用方法をご紹介いたします。
次回「フリーロケーションの活用法」に続く、、、