少子高齢化に伴う人口減少の課題を考える
前回のブログでは、平成28年5月に経済産業省の商務流通保安グループが発表した「流通・物流分野における情報の利活用等に関する研究会調査報告書」の内容を一部引用してブログ記事を書かせて頂きましたが、もう1つ私が注目した内容がありました。それは以下の通りです。
目次
国内消費需要の低迷
日本の総人口は総務省の人口推計によると、1 億 2,694 万人であった(2015年8月)。また、国立社会保障・人口問題研究所が 2012 年 3 月に公表した『日本の将来推計人口』の死亡・出生中位推計によると、2030 年に総人口は約 1 億 1,662 万人となると予想されており、2030 年以後も引き続き人口減少が進み、長期的には国内消費需要は低迷することが予想される。
消費者の高齢化・多様化
一方で、65歳以上の割合(高齢化率)は、2014年の25.9%に対して、2030年には5.7%増の 31.6%になると推計されている。また、後述の通り訪日外国人観光客の増加が見込まれるため、インバウンド旅行者の更なる消費喚起を促すことに加え、外国人旅行者の消費データ等を活かして、海外市場への進出の足がかりにしていくことが期待される。
※流通・物流分野における情報の利活用等に関する研究会調査報告書引用
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国内消費需要の低迷というのは、今後の日本を見た時にどの業界を見ても頭を悩まさせている大きな要因の1つだと思います。良い商品を生産して販売しても、その商品を買ってくれる消費者の母数が減ってくれば、より競争が激化するのは当然。これからもっともっと、難しい市場になるのではないでしょうか。その中で最近は「インバウンド」という言葉が頻繁に飛び交っていると思いますが、訪日外国人観光客に対してばかり期待してしまって良いのでしょうか。
確かに国内需要は人口減だけではなく、消費者の高齢化が進んでいる事実もあります。これはどういったことを意味するのでしょうか?EC担当の私としては、高齢者にインターネットを通じて商品を購入して頂くということにすごくハードルを感じております。しかし、そんなハードルを抜本的に飛び越えてしまうかもしれないのが、Amazonの新サービスではないでしょうか。
Amazon.com、日用品をボタン1つで注文できる小型機器「Dash Button」
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米Amazon.comは、「Dash Button」と呼ぶ小型機器を使って、日用品を手軽に注文できるサービスを米国で開始した。Wall Street Journal、 TechHive、 CNETなどの米メディアが現地時間2015年3月31日に報じた。Dash Buttonはチューインガムほどの大きさの機器で、前面には商品ブランドのロゴが記してある。Amazonが配布するスマートフォン用アプリで、あらかじめそれぞれのDash Buttonごとに無線LAN接続、商品種類、数を設定し、機器の右部分にあるボタンを押すと、商品が2日以内に届く。
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簡単にいうと、ボタンを押せば商品が二日以内に届くのです。つまりは高齢者の方でも簡単に商品を注文できるのです。
本来は、「ページを開いて注文する手間すら面倒くさい」といったニーズに応える為の商品との事ですが、ここに高齢者需要の攻略のヒントがあるのではないでしょうか。「注文してから翌日に商品が届く」という物流インフラの部分を開拓して成功したAMAZON。やはり、ニーズへのアプローチの仕方が一歩も二歩も先に進んでいると思います。
これからの高齢者需要から目が離せません。
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