アパレルの仕入れでお悩みの方必見!卸サイトや卸問屋などおすすめの仕入れ先を8社紹介
すでに経営されているアパレル企業はもちろん、これからアパレルに参入しようとしている企業や個人事業主にとって第一に自社の商品に注力することはとても重要です。しかしながら、アパレルの仕入れには様々な方法があり、自社に適した仕入れ先を見つけることは簡単なことではありません。そこで本日はアパレルの仕入れ方法についてメリットとデメリットを交えて解説するとともに、おすすめの仕入れ先をご紹介いたします。
目次
アパレルの仕入れ方法
アパレルの仕入れといっても様々な方法があります。それぞれにメリットやデメリットが存在します。
卸サイト
卸サイトとはインターネット上で展開されるネットショップから商品を選んで仕入れができるECサイトのことを指します。近年EC市場が拡大していますが、それはBtoCに限ったことではありません。経済産業省の報告でもBtoBのEC市場規模とEC化率はBtoCと比べて高い結果とされています。(詳しくは以下ご覧ください。)
卸サイトのメリットは足を運ばずともパソコンやスマートフォンなどのインターネットに繋がるデバイスがあればその場で仕入れが完結できる点です。様々な企業が出店するECモール形式の卸サイトもあれば、企業が独自に構築したECサイトもあります。
近年においてはEC市場の拡大により、これまで実店舗を構えて卸業を営んでいた企業もECに参入するケースが増えてきたため、卸サイトの探索は自社に合った卸先を見つけるための市場調査としても役立ちます。ほとんどの場合、会員登録をしないと仕入れ価格(卸価格)が表示されない仕組みになっているので一般消費者に商品の仕入れ価格を突き止められる心配はありません。
また、商品画像付きで仕入れることができる場合もあり、ネット通販をすぐに始めたい個人事業主にとっては商品撮影の手間やコストを省くことができるためおすすめです。
しかしながら、卸サイトには少なからずともデメリットも存在します。まず第一に考えられるのはやはり実物が見れない、確認できない点でしょう。確かに商品画像、サイズ、カラー、原産国など実物が無くても仕入れの判断ができるような商品詳細ページが準備されてはいますが、実際に仕入れた商品を見て「イメージと違った」と感じることは少なくはありません。
また、仕入れが手軽にできる反面、せっかく自社に合った商品を仕入れることができたとしても、販売商品が同業他社と被ってしまう場合も多く、商品に独自性を持たせることができるかというと少し疑問が残ります。販売商品が競合他社を被ってしまうと価格競争に陥る結果にもなるため、仕入れる前に既に市場に流通しているかどうか確認するなど注意が必要です。
さらに卸サイトの中には仕入れ会員(バイヤー)の登録に一定の基準を設けている場合もあれば、有料の会員制を採用している場合もあります。仕入れサイトを選ぶ際は商品のみならず、仕入れ先企業についても十分に理解した上で取引するようにしましょう。
メーカー
アパレルメーカーとはアパレルの企画・製造・OEMを生業としている企業のことをいいます。アパレルメーカーを選ぶ上で重要なことは得意分野と不得意分野を正しく理解することです。例えばできるだけ安く仕入れをしたいと考えている場合は海外生産を軸に検討する必要がありますが、海外生産を得意とするメーカーもあればそうでないメーカーもあります。
また、アパレルには布帛やニットといった生地、メンズやレディースといった性別、ヤングやミセスといった年齢などターゲットによって製造するアイテムの種類が異なります。これらもメーカーを選定するうえで重要な要素であり、できるだけ自社が仕入れたい商品を得意とするメーカーを選ぶことが望まれます。
メーカーの多くは自社のブランドを持っておりますが、OEMに対応するメーカーも多く、場合によっては自社のオリジナル商品も製造依頼できます。
アパレルメーカーから仕入れるメリットは展示会や商談時に実物のサンプルを見てから仕入れができる点です。サンプルを確認して問題が無ければそのまま発注できます。展示会であればシーズインする前に仕入れることができるため、トレンド商品を適切な時期に流通させることが可能です。
また、定番の通年アイテムなら在庫があればすぐに届けてくれることでしょう。卸サイトの商品とは違い、市場での流通もある程度限定的ではあります。
その他、自社の仕入れ担当者にアパレルの知識があまり無い状態でも、メーカーの営業担当が商品について詳しく説明してくれるため、仕入れ後にギャップを感じることがありません。さらに対人商売の色合いも濃く、交渉次第ではロットや納期も融通を聞いてくれる場合もあります。
しかしながらアパレルメーカーからの仕入れにもデメリットは存在します。まず、卸サイトと比べると口座開設のハードルが高いです。
というのも卸サイトに登録しているサプライヤー企業の中にはバイヤーとして卸サイトに会員登録さえすれば取引可能にしている場合もありますが、メーカーと直接の取引となるとメーカーも信頼のできる企業にのみ卸したいのが本音のため、メーカー側のチェックが入ります。
メーカー側からすると新規取引が始まることは嬉しいことですが、ビジネスパートナーとして成立するかという点を重要視しています。そのため、メーカーの営業担当者から過去の販売実績や今後の販売計画をヒアリングされることも実際多いです。
年間通してある程度の取引額を越えていればその後もパートナーとして好条件で取引は継続できますが、そこまで仕入れがなかった場合はロットや価格等の条件が悪化する場合もあります。
卸問屋(問屋街)
卸問屋とはメーカーなどの生産者から商品を仕入れて小売向けに卸販売する企業のことをいいます。また、卸問屋は問屋街と言われるように一定のエリアに集まっており、東京では東京問屋連盟、大阪では大阪久宝寺町卸連盟などの協同組合があり、ホームページも用意しています。
卸問屋から仕入れるメリットですが、先ほども述べたように卸問屋は問屋街を形成しており、一日あれば複数の卸問屋を見て回れるため効率が良い仕入れができます。在庫があればその場で持ち帰ることもできるため、シーズンの立ち上げ時やSALE中に商品が不足している場合におすすめです。
デメリットですが、まず問屋無用論や中抜きという言葉があるように年々数は減っています。そのため、自社に合った商品を卸問屋から探すのには時間がかかる場合もあります。また、卸問屋の中には取引の条件として実店舗を運営していることを必須条件にしている場合もあるため、ネット通販のみを営む企業にとっては取引ができないといったことも考えられます。
直貿・海外仕入れ
近年増えているのが直貿(直接貿易)や海外仕入れです。というのも市場(しじょう)では常に価格競争が強いられます。その結果、日本の小売業者がより安い商品を仕入れるために中国や東南アジアの工場やメーカーと直接取引をしたり、実際に現地に足を運んで卸問屋から商品を仕入れる事例が増えています。
特に中国の広州は有名で、アパレルの生産工場もあれば、新中国大厦、白馬卸問屋、広東益民国際など有名な市場(いちば)も存在します。実際の仕入れには海外もしくは日本の専門業者がエージェントとしてアテンドする場合もあります。
直貿のメリットは何といっても中間マージンが発生しないため安く生産ができる点です。近年では比較的小ロットに対応している海外工場も増えたことから、ある程度のロットであれば直接海外の生産工場に依頼することが可能です。直貿を実現したい日本企業向けの海外メーカーも多く存在し、日本企業をサポートする役割を果たしています。
また、仕入れに関しても中国をはじめとする海外の巨大マーケットの中から自社に合った商品をじっくり探すことができます。
しかしながら直貿や海外仕入れはデメリットが多いのも事実です。まず、言語の壁があることは言うまでもありません。
正しいコミュニケーションが取れなければ仕入れに失敗する確率も高くなることでしょう。特に日本の商社やメーカーを通さずに海外の工場やメーカーと直接取引するとなると、アパレル生産の知識や海外の事情も十分に理解しておく必要があります。「サンプルを発注したもののなかなかイメージ通りにならない」といった声も少なくはありません。
また、国際情勢にも左右されやすく、悪天候などを理由に航空便や船便が止まってしまうこともしばしば。リスクを考えながら開拓することをおすすめします。
アパレルの仕入れ先
さて、アパレルの仕入れ方法について理解したところで、実際にどんな企業が候補に挙がるのでしょうか。今回はEC専門の卸サイトや実店舗とECの両方を営む会社をご紹介いたします。
netsea(ネッシー)
株式会社SynaBiz(シナビズ)が運営するnetsea(ネッシー)は国内最大規模を誇るECモール型の総合卸サイトです。2021年6月28日時点で全1,946,616件の内アパレルは473,843件の商品が登録されており、450社を超えるアパレルサプライヤーが登録されています。仕入れ会員は登録・月額費無料であり、個人事業主や開業準備中の方でも仕入れることが可能です。(※実際にはサプライヤー毎に取引申請が必要でサプライヤー毎に設けられた審査があります。)仕入れのハードルが低い反面、商品によってはすでに市場に流通している商品も多いので、特にネット通販を運営する企業は価格競争に陥らないように注意する必要があります。
SUPER DELIVERY(スーパーデリバリー)
株式会社ラクーンコマースが運営するSUPER DELIVERY(スーパーデリバリー)はECモール型の総合卸サイトです。2021年6月28日時点で全1,481,988件の内アパレルは182,730件の商品が登録されています。無料トライアル登録は可能ですが、継続利用するには月会費2,000円(税抜)がかかるため、本気度の高いバイヤーが多いと言えます。
TOPWHOLE(トップホール)
Bleaf株式会社が運営するTOPWHOLE(トップホール)はアパレル卸サイトです。月額費:3,300円(税込)はかかりますが、1点から仕入れが可能であったり、サイト掲載のモデル画像や物撮り画像も使用できます。基本的に韓国市場(東大門)や中国市場(広州)から厳選して仕入れた掲載されています。
ETONET(エトネット)
ETONET(エトネット)は日本最大級の現金問屋街である馬喰町に大型店舗を構える総合卸商社の株式会社エトワール海渡が運営する卸サイトです。「ネットで商品を探してから実物を実店舗に見に行く」その逆に「実店舗で実物を見て仕入れてからリピートはネット注文する」といった具合にオフラインとオンラインを併用できます。会員登録・年会費は無料です。
大西衣料
大西衣料株式会社が運営するself web shopは婦人服・紳士服・子供服から実用衣料・生活雑貨まで1点から仕入れが可能です。実店舗もあり、国内外2,035社のメーカー商社と提携し、年間18万5千点の豊富な品揃えと、衣料品売場全体の運営をまるごとサポートしてくれます。また、グループ会社の株式会社店研創意は店舗什器・運営用品の製造および販売を営むストアエキスプレスを運営しています。
プロルート丸光
明治33年創業の株式会社プロルート丸光が運営するプロルート丸光ONLINE STOREはアパレル卸サイトです。卸問屋が集まる大阪市中央区北久宝寺町に実店舗である本店と堺筋本町店(支店)があり、福岡県にも福岡店(支店)があります。総合衣料卸売事業の他にもビューティー事業やヘルスケア事業、OEM・ODM事業等幅広く事業を展開しています。
江綿株式会社
1923年(大正12年)創業の江綿株式会社が運営するGOMEN Online(江綿オンライン)は総合卸サイトです。実店舗も運営しており、1号店と2号店があります。衣料雑貨、寝具、ギフト品、店内ディスプレイや小物など、小売店様の商品仕入れから販売グッズまで多種多様に取り扱っています。
株式会社ヤギ
1893年創業の株式会社ヤギは繊維商社です。株式会社ヤギは早くから企画提案型ODMを導入するとともに、グローバルな生産ネットワークにより、短期生産で安定した製品づくりを実現しています。メンズやレディス、キッズ衣料をはじめ、高い機能性が求められるスポーツ・アウトドアウェアなどを展開。より多くの人へ向けて、アパレルメーカーのみならず、量販店やセレクトショップなどにも供給を図っています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。アパレルの仕入れには様々な方法があり、多くの仕入れ先があることをご理解頂けたかと思います。弊社トミーズコーポレーションはアパレルに特化した物流会社です。アパレル物流に必要な機能を備えており、アパレル企業の物流部門を代行することが可能です。また、これまで多くのアパレルメーカーや卸業者と取引経験もあることから、仕入れ先をご紹介することも可能です。
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