補充を制する者はピッキングを制する
ピッキング効率を向上させるには、ありとあらゆる手段が存在しますが、本日紹介するのはピッキングエリアとリザーブエリアに分けて商品を保管する方法です。
目次
「ピッキングエリア」「リザーブエリア」とは?
ピッキング作業を行う場所のことをピッキングエリアと呼び、ピッキングエリアへ商品補充を行うための場所をリザーブエリアと呼びます。これらを分ける目的は、人が作業する範囲をできるだけ狭くし、歩行距離を短くすることで、ピッキング作業の効率を向上させることにあります。
荷姿の違い
ピッキングエリアの荷姿はバラ(個装)である場合が多いですが、リザーブエリアは商品をストックしておくエリアのため、基本的に荷姿はケース単位やパレット単位で保管することになります。そのため、ピッキングエリアを「バラエリア(=ピックロケ)」、リザーブエリアを「ケースエリア(=ストックロケ)」と呼ぶこともあります。
補充作業の重要性
いくら商品ABC分析を活用して無駄のないロケーション管理を実現しても、定められたロケーションに商品の数が不足していればピッキングすることはできません。そのため「補充」という作業は非常に重要な作業になります。
通常、ピッキングエリアの在庫数は1日当たりの出荷数を予測した数に、ある程度の出荷波動の上昇に備えた安全在庫を加えた数とし、その数を補充点とします。もし、補充点を切った場合はリザーブエリアからピッキングエリアに補充する必要があります。この補充指示を前日の夜や朝一番といった決められたタイミングで定期的に行うことを「定期補充」と言い、補充点を切った際に緊急的に補充することを「緊急補充」と呼びます。
安全在庫と保管スペースの関係性
安全在庫の数を増やせばある程度の波動に対応できるため補充頻度は減りますが、ピッキングエリアに保管する在庫量が多くなる為、ピッキングエリアが広くなってしまう可能性があります。そうなるとピッキングの際に歩行距離が増え、結果的に作業時間が増えてしまうことになりかねませんので、安全在庫は適正を見て決めなければいけません。
実際の運用について
ピッキング時に欠品を発生させないためにも、あらかじめリザーブエリアからピッキングエリアへ補充を完了している必要があります。それでは実際の運用として1日の運用の流れを考えてみましょう。
例えば午前中に入荷があった場合、午前中にリザーブエリアへの入庫や当日出荷分の商品に対してピッキングエリアへの補充を完了させることができれば、午後からピッキングを開始するといった作業フローを作ることができます。このような決まった作業フローを確立することで、倉庫スタッフとしても分かりやすいというだけでなく、入荷数が多くて作業の進行が遅れているといった異変があった場合でも、いち早く気付くことができます。
まとめ
いかがでしょうか?
このようにピッキングエリアとリザーブエリアを作ることでピッキングの生産性を高めることができます。
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