ファッションカメラマンの起源
今の時代だからこそ「ファッションカメラマン」という言葉に何の違和感も感じませんが、実は19世紀の後半まではファッション雑誌には写真というものはなく、イラストが使われていました。
もともとは1850年代にイギリス人写真家のウィリアム・ヘンリー・フォックス・タルボット(William Henry Fox Talbot)がハーフトーン印刷を導入したのがきっかけとなり、その後、商業化とともに改良されながら雑誌に影響を与えていきました。
これがきっかけで世の中のファッション好きな女性たちはリアルなフルカラーの写真をその当時のトレンドを見ることができるようになりました。
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ファッションカメラマンという職業が実際に生まれたのはいつか?
それは1909年にアメリカのコンデナスト出版によって「ヴォーグ(VOGUE)」や「ハーパース・バザー(Harper’s Bazaar)」が創刊されたのがきっかけです。
その中でも有名なファッションカメラマンが1914年に初の社内カメラマンとして採用されたバロン・アドルフ・ド・メイヤー(Baron Adolf de Meyer)です。彼はプロのモデルだけでなく、上流階級の女性もモデルにしたことで「ヴォーグ」の読者を虜にしました。彼の特徴は、ソフトフォーカスを用いて魅力を引き立てるスタイル。
このように、ファッション写真は「ヴォーグ」や「ハーパース・バザー」の初期の専属写真家たちの実験的な試みによって発展しました。その他にもエドワード・スタイケン(Edward Steichen)やジョージ・ホイニンゲン=ヒューン(George Hoyningen-Huene)、その他にもホルスト・P・ホルスト(Horst P Horst)などが有名です。
また、スタジオ撮影が定番化していた頃に屋外での撮影を取り入れた第一人者がノーマン・パーキンソン(Norman Parkinson)と言われています。彼もまた第二次世界大戦前から戦後にかけて「ヴォーグ」で活躍したファッションカメラマンの内の1人で、モデルに元気、ユーモア、動きのあるファッション・イメージを提供したカメラマンです。
20世紀のファッションは彼らの功績が礎になっているとのことで、確かに彼らの作品を見てみると現代の写真に全く劣らない、むしろ研ぎ澄まされていて、ただただ驚愕するばかりです。
※この記事に掲載している写真は本記事に登場するカメラマンとは関係がなく、あくまでもブログ用のイメージ写真となります。
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