スタッフブログ

Blog

TOPスタッフブログ物流業務についてチャーター便とは?メリット・デメリットや依頼時の手順を解説

公開日: 2023/04/22
更新日: 2024/06/10

チャーター便とは?メリット・デメリットや依頼時の手順を解説

カテゴリ:物流業務について

「チャーター便ってよく聞くけど、どんな時にどうやって使うの?」と疑問を抱いていませんか? そこで今回は、チャーター便の基礎知識はもちろん、メリットとデメリットを解説します。 また、チャーター便を依頼するときの手順や注意点も解説しているので、ぜひ参考にしてください。

チャーター便とは

チャーター便とは、個人もしくは法人(団体)がトラック、船舶、航空機などの輸送機器や交通機関を専用で利用することです。 たとえば個人だと、ビジネスや旅行などを目的に、プライベートジェットを借りることがありますよね。物流業界では、特定の荷主の貨物を輸送するために、トラックや船舶、航空機をチャーター(借り切る)することが多いでしょう。これは、特定のスケジュールに従って迅速かつ効率的に貨物を運ぶ必要があるためです。

例えば、急な出荷要請に対応する場合や、重要な商談に必要なサンプル品を迅速に届ける必要がある場合などが該当します。チャーター便は、貨物の種類や量に応じて柔軟に対応できるため、企業の物流戦略の一環として非常に有効な手段です。また、チャーター便を利用することで、荷主は輸送時間やルートの選定においても柔軟に対応することが可能となり、ビジネスチャンスを逃さずに済む利点があります。

混載便の違い

チャーター便を理解するためには、同時に「混載便」も知っておくとよいでしょう。 混載便とは、複数の荷主が一つのトラックを共有して利用する方法です。普段我々が利用している宅配業者を例にしてみますと、宅配業者は複数の荷主から集荷した貨物を1台のトラックに混載して運びます。この方法は、トラックの使用効率を高めるため、荷主側にもコスト(運賃)を抑えられる利点があります。

たとえば、混載便では同一のトラックに多くの荷物を積み合わせるため、一回の輸送で多くの荷主の荷物を運ぶことができます。この方法により、運送業者は輸送コストを分散でき、荷主は比較的安価な運賃で貨物を輸送できるというメリットがあります。しかし、混載便は複数の荷主を対象としているため、特定の荷主の要望に応えることができないことがあります。そのため、緊急性を要する場合や、特殊な貨物を輸送する必要があるときには、チャーター便の利用が選ばれるのです。
さらに、混載便では他の荷主の荷物との兼ね合いから、出発や到着の時間が厳格に決められているため、急ぎの荷物を迅速に運びたい場合には適さないことがあります。例えば、医療機器や生鮮食品など、時間が非常に重要な要素となる場合には、チャーター便を選択することが適切です。

このように、チャーター便と混載便はそれぞれの特徴や利点、適用シーンが異なるため、荷主のニーズに応じて最適な方法を選択することが重要です。詳しくは、次のチャーター便のメリットで解説します。

チャーター便のメリット3つ

チャーター便のメリットは、以下の3つです。

  • 緊急性が高い輸送に対応できる
  • 特殊な貨物を輸送できる
  • 通常便では対応不可の地域にも輸送できる

緊急性が高い輸送に対応できる

チャーター便は、専用の輸送機器を利用するため、貨物を緊急かつ迅速に目的地まで輸送できます。通常の輸送便(混載便)では、スケジュールに制限があり、緊急を要する場合に対応できないことがありますよね。一方、チャーター便は依頼主の希望に合わせてスケジュールを調整できるため、急ぎの輸送にも対応することが可能です。

例えば、チャーター便は医療物資の緊急輸送に利用されます。手術に必要な医療機器や薬品などを急遽輸送する必要がある場合、チャーター便を使えば迅速に目的地に届けることができます。また、製造ラインのダウンタイム(中断時間)を最小限にするために、急ぎの部品や機器を輸送することもあります。このように、緊急時に迅速な対応が求められる場合に非常に役立つのです。

特殊な貨物を輸送できる

チャーター便は、通常の輸送便では対応が難しい貨物を輸送することが可能です。通常の輸送便では、輸送可能な貨物の種類、重量、形状などに制限がかけられますが、チャーター便は専用の輸送機器を使うため、これらの制限が緩和されやすいです。

例えば、高額な美術品や精密機器、危険物などは、専門的な知識をもとに慎重に取り扱う必要があります。これらの貨物が万が一破損してしまうと、取り返しのつかない損害が発生する可能性があります。チャーター便を利用すれば、安全かつ確実にこれらの特殊な貨物を輸送することができます。また、冷凍・冷蔵品など温度管理が必要な貨物も、チャーター便を使えば適切な環境で輸送することが可能です。

通常便では対応不可の地域にも輸送できる

チャーター便は、通常の輸送便では対応が難しい地域にも貨物を輸送することができます。たとえば、陸送の場合を考えてみましょう。通常の輸送便は主要都市など交通網が整備された地域に限定されていることが多いです。

一方、チャーター便は路線やスケジュールに制約を受けないため、通常便では対応できない地域にも貨物を輸送できます。例えば、山間部や農村地帯など、舗装されていない道路や狭い道路が多く、大型トラックが通行できないような場所でも、軽トラックなどをチャーターすることで貨物を輸送することが可能です。このように、通常の輸送便では難しい地域に対しても、柔軟に対応できるのがチャーター便の大きなメリットです。

このように、チャーター便は緊急性の高い輸送、特殊な貨物の輸送、そして通常便では対応できない地域への輸送という3つの大きなメリットを提供します。これにより、荷主は効率的かつ確実に貨物を輸送することができ、ビジネスの信頼性と柔軟性を高めることができます。

チャーター便のデメリットは輸送コストの高さ

チャーター便のデメリットとして最も顕著なのは、輸送コストの高さです。チャーター便を利用する場合、自社専用の輸送機器やドライバーを手配し、さらに輸送ルートの詳細な検討を行う必要があります。そのため、通常の輸送便に比べてコストがかかるのは避けられません。

通常の輸送便では、輸送会社が複数の荷主の荷物を一緒に運ぶ「混載輸送」が一般的です。これにより、輸送コストを各荷主間で分散させることができ、結果的に一荷主あたりの費用が抑えられます。混載輸送は、コスト効率が高いため、多くの企業が日常的に利用しています。

一方で、チャーター便は特定の荷主のためだけに輸送機器を使用するため、すべてのコストをその荷主が負担することになります。これには、車両の運行費用、ドライバーの人件費、燃料費、通行料、そして必要に応じた特別な保険料などが含まれます。特に遠距離輸送や特殊な貨物の取り扱いが必要な場合には、コストがさらに増加する可能性があります。

また、チャーター便の利用には事前の計画と準備が必要です。輸送ルートの検討やスケジュールの調整に時間と手間がかかるため、その分のコストも考慮しなければなりません。例えば、ドライバーの休憩時間や法定の運行規制を考慮したルート設定、貨物の積み下ろしに適した場所の選定など、詳細な計画が求められます。

したがって、チャーター便の利用を検討する際には、コストに見合う価値があるかを慎重に評価することが重要です。例えば、緊急性の高い輸送や、非常に高価値な貨物の安全な輸送が必要な場合には、その追加コストを正当化する理由があるかもしれません。しかし、そうでない場合には、コスト効率の面で通常の混載輸送を選択する方が適していることが多いです。

このように、利用には高いコストが伴うため、その利点と費用を天秤にかけて判断することが求められます。輸送の緊急度や貨物の特性、目的地の特殊性などを総合的に考慮し、最適な輸送手段を選択することが、物流の効率化とコスト管理において重要です。

チャーター便を依頼する手順7つ

ここからは、チャーター便を依頼する手順を解説します。 ぜひチャーター便を利用するときの参考にしてください。

1.チャーター便の必要性を確認する

まず、本当にチャーター便を利用する必要があるかを慎重に検討しましょう。前述のとおり、チャーター便はコストが高いです。そのため、通常の混載便や他の輸送手段では対応が難しい場合に限り、チャーター便を利用することを検討します。緊急性が高い場合や、特殊な条件を満たす輸送が必要な場合にのみ、チャーター便の利用を検討しましょう。

2.貨物の特性を確認する

次に、輸送する貨物の特性を確認します。貨物の特性(大きさ、形状、重量、取り扱い注意点など)によって、適切な輸送機器が異なります。例えば、温度管理が必要な生鮮食品や、振動に弱い精密機器など、特定の条件を満たすための輸送機器を選定することが重要です。輸送する貨物の特性に応じて、最適なチャーター便を選択しましょう。

3.業者を選定する

適切なチャーター便を選択するために、複数の業者から見積もりを取得し、比較検討します。その際、業者の実績や評判、サポート体制、価格などを総合的に評価し、信頼できる業者を選びましょう。また、ドライバー付きのチャーター便を選ぶことで、輸送中のトラブル対応や運行管理も任せることができます。業者との交渉や契約書の作成も慎重に行い、時間に余裕を持って進めることが重要です。

4.輸送スケジュールを調整する

チャーター便の大きなメリットの一つは、出発時刻や到着時刻を自由に決定できることです。依頼主のスケジュールに合わせて、最適な輸送スケジュールを設定しましょう。これにより、ビジネスの要件に合わせた柔軟な対応が可能となります。

5.貨物の搬入

輸送会社との契約が完了したら、貨物の搬入を行います。貨物の梱包や積載方法については、輸送会社の指示に従って慎重に行いましょう。また、貨物の性質や目的地に応じて、適切な保険に加入することも検討してください。これにより、万が一の事故やトラブルに備えることができます。

6.輸送を実施する

貨物の搬入が完了したら、輸送を実施します。あらかじめ定めた輸送計画(出発時間、到着時間、ルートなど)に従って輸送を行いましょう。また、途中でのトラブルに備えて、十分な備品や予備の輸送機器を準備しておくことも大切です。輸送会社側で対応してもらえる場合は、輸送が完了するまで安心して待ちましょう。

7.輸送終了後の手続きを行う

輸送が終了したら、貨物の受け取りや輸送機器の返却などの手続きを行います。受け取り時には、貨物の状態を確認し、問題がないかをチェックします。また、業者との契約に基づき、輸送費の支払いや請求書の処理などの事務手続きも行いましょう。

チャーター便を依頼するときの注意点

チャーター便を依頼するときは、以下3つの注意点に気を付けましょう。

  • 信頼できる業者を選ぶ
  • 輸送内容を正確に伝える
  • キャンセル料を確認しておく

信頼できる業者を選ぶ

チャーター便を利用する際には、信頼できる業者を選ぶことが非常に重要です。信頼できる業者を選ばないと、貨物が破損もしくは紛失したり、到着が遅延したりするリスクが高まります。価格だけで業者を選んではいけません。業者の実績や評判、サポート体制などを総合的に比較し、信頼性の高い業者を選択することが重要です。

例えば、過去の利用者の口コミや評判を調べたり、業者の実績を確認したりすることで、信頼できる業者を見極めることができます。また、業者との事前の打ち合わせで、具体的な対応やサポート内容を確認することも大切です。

輸送内容を正確に伝える

チャーター便を利用する際には、輸送内容を漏れなく正確に伝えることが重要です。貨物の種類、量、特性(大きさ、形状、重量など)などを正確に伝えないと、輸送中にトラブルが発生する可能性があります。万が一トラブルやクレームが生じた際に、責任の所在が不明確になり、問題解決が困難になる恐れがあります

例えば、温度管理が必要な貨物や、振動に弱い精密機器など、特別な取り扱いが必要な場合は、詳細な情報を提供することで、適切な対応が可能となります。輸送業者に対して、貨物の取り扱いに関する具体的な指示を明確に伝えることが重要です。

キャンセル料を確認しておく

チャーター便を利用する際には、あらかじめキャンセル料を確認しておくことが重要です。緊急時に利用することが多いため、状況の変化によりキャンセルしなければならない場合もあります。キャンセル料を確認せずに発注してしまうと、高額な料金が請求されることがあり、予期せぬ出費に頭を抱えることになるでしょう。

例えば、天候や機械的な問題、ドライバーの不在など、予期せぬ問題が発生した際に、輸送会社がどのような対応をしてくれるかを事前に確認しておくことも重要です。これにより、万が一の事態にも冷静に対処できるようになります。

トミーズなら量販店やECモールへのチャーター納品が可能

物流実績28年の弊社トミーズコーポレーションでは、しまむらやAvailといったアパレル量販店はもちろん、Amazon(FBA)、ZOZOTOWN、SHOPLISTなどの主要なECモールに対しても、チャーター便を利用してスムーズに納品することが可能です。

また、弊社では混載便とチャーター便の利点を兼ね備えた「混載チャーター」を手配することができます。これにより、複数の荷主の貨物を一括して効率的に輸送しながら、コストを抑えることができます。混載チャーターは、コストパフォーマンスを重視しつつ、特定の荷主のニーズにも応えられる柔軟な輸送手段です。

もし自社の物流に課題を感じているなら、一度弊社のアウトソーシングサービスを検討してみませんか?商品在庫の管理や発送業務を外部に委託することで、自社のリソースを販促やマーケティングなどのコア業務に集中させることができます。物流の専門知識を持つ弊社がサポートすることで、業務の効率化とコスト削減が実現します。

さらに、他の物流会社からの乗り換えを検討されている方も大歓迎です。弊社では、スムーズな移行をサポートするための充実したサービス体制を整えております。ご不明点や詳細についてのご相談は、お気軽にお問い合わせください。

まとめ

この記事では、チャーター便の基礎知識、メリットとデメリットについて詳しく解説しました。さらに、依頼する際の手順や注意点についてもご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。チャーター便の利用を検討する際には、この記事の内容を参考にしていただければ幸いです。

物流のアウトソーシングをお考えなら、ぜひ弊社トミーズコーポレーションにお任せください。弊社は28年の豊富な経験と実績を持ち、お客様の多様なニーズに応じた最適な物流ソリューションを提供いたします。信頼性の高いサービスで、貴社の物流課題を解決し、業務効率の向上とコスト削減を実現いたします。お気軽にお問い合わせください。

物流倉庫のアウトソーシングならトミーズコーポレーション

ご相談・資料請求など

お問い合わせ

物流に関してお悩みがあれば、
お気軽にご相談ください。
物流課題を明確にし、最適なご提案を致します。

お問い合わせ

0725-20-4080