【物流のプロが解説】エクセルで在庫管理表を作る方法!メリット・デメリットなど
「不良在庫が発生する……」「在庫が合わない……」など悩みを抱えていませんか?
在庫管理表は、Microsoft Excel(以下、エクセル)でも作れます。
そこで今回は、エクセルで在庫管理表を作る方法を解説。
この記事を読めば、エクセルで在庫管理するメリットやデメリットも分かります。
記事の後半で、おすすめの在庫管理システムも紹介しています。
「すぐに知りたい!」という方は、以下のリンクをクリックすると読み飛ばしできます。
目次
在庫管理表のタイプは二つある
ここでは在庫管理表の種類を解説します。
代表的なのは以下の二種類です。
単票タイプ
紙で管理する在庫管理表と同じ形式で、「吊り下げ票タイプ」とも呼ばれています。
ひとつの商品の在庫管理に特化しているため、「担当者」や「備考」など詳細な情報も掲載可能。
ただし、商品ひとつあたりの表示領域が広く、複数の商品を管理するのには不向きです。
在庫移動表タイプ
一つのシートで複数の商品を管理できます。一覧で複数の商品を俯瞰して見れるため、確認しやすいでしょう。
しかし、単表タイプのように、詳細な情報は掲載できません。
「単票タイプ」の在庫管理表を作る5つの手順
STEP.1 見出し(列)の入力
『Excel(エクセル)』を起動し、以下の項目を入力しましょう。(アルファベットは列、数字は行を表します。)
・A1→「品番」
・A2→「カラー」
・A3→「サイズ」
・A4→「日付」
・A5→「繰越残高」
・A6→「(例)4月1日」
※品番、カラー、サイズの値はB列に入力します。
STEP.2 見出し(行)の入力
次に、以下の項目を入力。
・B4→「入庫」
・C4→「出庫」
・D4→「残高」
・E4→「担当者」
・F4→「備考」
ウインドウ枠を固定すると見やすくなります。
※B6セルを選択した状態で、「表示 > ウインドウ枠の固定 > ウインドウ枠の固定」
STEP.3 繰越残高の入力
D5セルに繰越残高(先月末の在庫残高)を入力しましょう。
STEP.4 残高に関数を入力
D6セルに「=D5+B6-C6」(繰越残高+入庫-出庫)という関数を入力します。
STEP.5 関数をコピーして貼り付けたら完成
D6セルをコピーして、D35(月末)まで貼り付けたら完成です。
「単票タイプ」の使い方
入荷や出荷を入力すれば、自動計算で残高が表示されます。
応用:「単票タイプ」で複数の商品を管理する方法
「単票タイプ」の在庫管理表は、原則一つの商品を対象にするので、複数の商品(品番やSKU)を把握できません。
しかし、B列~F列をコピーして、G列以降に貼り付ければ管理できます。
各商品の値を足して、合計を算出することもできます。
あとは、必要に応じて「書式設定」で見た目を調整してください。
「在庫移動表タイプ」の在庫管理表の作り方
次に、在庫移動表タイプの作り方を解説します。
基本操作は「単票タイプ」と同じであるため、主な入力項目のみ示します。
・A1→「品番」
・B1→「カラー」
・C1→「サイズ」
・D1→ 不要
・E1→「合計」
・F1→「繰越残高」
・G1以降→「(例)4月1日」
・D2→「入庫」
・D3→「出庫」
・D4→「残高」
・E2→「=SUM(G2:AJ2)」※月末まで
・E3→「=SUM(G3:AJ3)」※月末まで
・G4→「=F4+G2-G3」
※コピーしてH4~AJ4に貼り付け ※月末まで
エクセルで在庫管理するメリット・デメリット
ここではエクセル在庫管理のメリット・デメリットを解説します。
メリット
エクセル在庫管理のメリットは主に以下の二つです。
コストがかからない
エクセルで在庫管理しようと考えている方なら、すでにパソコンにインストールされているのではないでしょうか?
であれば、新しく在庫管理ソフトを購入する必要はありません。
エクセルで在庫管理すれば、コストはかかりません。
使いやすい
すでにエクセルを使っている方なら、在庫管理のために特に新しい機能を覚える必要はありません。
この記事で解説したとおり、エクセルの基本操作を理解していれば、在庫管理表は作れます。
デメリット
エクセル在庫管理のデメリットは主に以下の二つです。
検品(検数)ミスが発生する
エクセルで在庫管理する場合、商品を目視で確認するしかありません。
検品作業者も人間。いずれ「数え間違い」が発生する可能性もあります。
たとえば、本来「99個」しかないはずなのに、間違えて「100個」で計上してしまったら、どうでしょうか。
実質在庫は「100」個になります。
しかし、それでは出荷のときに「1個足りない」といった事態が発生します。
結果的にお客様に迷惑がかかるでしょう。
入力ミスが発生する
仮に目視での検品が100%の精度で実現できたとします。
しかし、そのあとのエクセル入力でミスが発生すると、在庫が狂ってしまいます。
どんなにエクセルが便利だといっても、入力するのは人間。やはりミスが発生する可能性は否定できません。
おすすめの在庫管理システムを紹介
では、在庫管理の精度を高めるためには、どうすればよいのでしょうか?
ここでは、おすすめの在庫管理システムを紹介します。
クラウドWMS「BEELOGI(ビーロジ)」
クラウドWMS「BEELOGI(ビーロジ)」は、弊社トミーズコーポレーションが販売する在庫管理システムです。
実績25年の物流会社が販売する在庫管理システムだからこそ、実践で役に立つ機能が揃っています。
クラウドWMS「BEELOGI(ビーロジ)」の主な特長は、以下のとおりです。
バーコード検品でヒューマンエラーを未然に防げる
クラウドWMS「BEELOGI(ビーロジ)」は、バーコード管理による在庫管理を実現します。
商品についたバーコードをハンディーターミナル(業務端末)でスキャンすれば、データ照合できます。
商品を目視で数える必要がないため、エクセルの在庫管理と比べて、圧倒的にミスを減らせます。
スマホハンディだから導入コストが安い
クラウドWMS「BEELOGI(ビーロジ)」は、ハンディーターミナルにスマートフォンを採用。
数十万円と高額のハンディーターミナルと違い、導入コストを抑えられます。
さまざまなECシステムと連携可能
クラウドWMS「BEELOGI(ビーロジ)」なら、ありとあらゆるECシステムと連携可能。
Amazonや楽天といったECモールはもちろん、futureshop(フューチャーショップ)やMakeShop(メイクショップ)のような、レンタルカートとも連携できます。
まとめ
この記事では、エクセルで在庫管理する方法を解説しました。
エクセルは便利な表計算ソフトですが、在庫管理に向いているわけではありません。
在庫管理の目的は、あくまでも「在庫の適正化」。不良在庫や在庫の狂いを無くすのが目的です。
「エクセルで在庫管理表を作ること」が目的になってしまわないように注意しましょう。
在庫管理を外注するならトミーズコーポレーションがおすすめ